●平成31年度 全国学力・学習状況調査結果の分析
                                                                   ※平成31年4月18日実施


■全国学力・学習状況調査の概要(目的・対象学年・内容等)
   http://www.mext.go.jp/a_menu/shotou/gakuryoku-chousa/zenkoku/1344101.htm
  (文部科学省ホームページへのリンク)
 
■平成31年度 全国学力・学習状況調査の調査問題・正答例・解説資料
   http://www.nier.go.jp/19chousa/19chousa.htm
  (国立教育政策研究所ホームページへのリンク)
 
 
●本市の平成31年度 全国学力・学習状況調査結果の分析
 
■「教科に関する調査」の結果から
 本市の平均正答率を全国と比較すると,小・中学校の各教科において概ね全国平均と同程度(±5%以内)であるといえます。
 問題区分ごとの分析の結果,小学校では国語の「話す能力・聞く能力」が全国平均を上回り,「読む能力」や「書く能力」に改善が見られる一方,「言語についての知識・理解・技能」が全国平均を下回りました。また,算数では,計算の仕方を解釈したり資料の特徴や傾向を関連付けたりするなど「数学的な考え方」の設問で全国平均を下回る傾向にありました。中学校の国語や英語では,それぞれの区分において全国平均として比較して2%以内,もしくは2%を上回る区分もみられるなど,バランスよく学力が定着しているといえます。数学では,課題として「数量や図形の知識・理解」や「数学的な見方・考え方」の設問で全国平均との差が見られました。
  結果の概要は,「広報みなみあしがら」令和元年11月号にも掲載しています。
   https://www.city.minamiashigara.kanagawa.jp/public/
 
■学校ごとの主な分析結果と今後の取り組み     (○:成果,△:課題,⇒:今後の取り組み)
【北足柄小学校】
○ 国語では,基礎的な知識は定着しており,文章を読んで自分の意見をもつことができる。
○ 算数では,速く正しく計算することができる。既習事項を使って自力で解決しようという姿がよく見られる。
△ 国語では,条件(目的)に応じて,文章にまとめる力がやや不足している。
△ 算数では,長文の問題や内容量が多い資料の場合,問題把握や必要な情報を判断する力が不足している。
⇒ 国語では,学習のねらいを明確にし,根拠をもって発言やまとめを行い,目的を意識させる。
⇒ 算数では,図や表などを使って自分なりに分かりやすい方法を考え,整理し,解決できるような場を多く設ける。
 
【南足柄小学校】
○ 国語では,条件に合わせて自分の考えを文章に表すことができている児童が多い。
○ 算数では,図や表から適切な数量関係を読み取ることができている児童が多い。
△ 国語と算数では,適切な情報を本文の中から正確に読み取れていない児童もいる。
△ 算数では,立式に必要な条件をすべてそろえて記述することが難しい児童が多い。
⇒ 各教科の授業で,必要な情報を取捨選択できるような問題に取り組む。
⇒ 算数では,立式する際に,式の中の数字が示す意味を図や表などと関連付けながら自分なりの言葉で表現できるよう指導する。
 
【福沢小学校】
○ 国語と算数では,基礎・基本の定着は概ねできている。
○ 国語では,文章を書く問題の正答率が高く,書く力がついてきている。
△ 国語や算数では,自分の考えを順序立てて論理的に説明する力を身に付けていく必要がある。
△ 算数では,式の意味やグラフの特徴を読み取る力を身に付ける必要がある。
⇒ 各教科の授業で,自分の考えを説明する際の留意点を児童に示して取り組む。
⇒ 算数では,互いの考えの共通点や相違点等を整理しながら,式の意味等の理解を深めていく。
 
【岡本小学校】
○ 国語では,目的に応じて,文章全体を概観して意味を捉えたり相手への質問を工夫したりすることができる。
○ 算数では,グラフや資料からその特徴や傾向を読み取ることができる。
△ 国語では,漢字を正しく表記することや接続詞,ことわざの正しい意味,使い方など,言葉の知識,理解に課題がある。
△ 算数では,既習事項をもとに示された条件内に合った解法を考えたり,説明したりすることに課題がある。
⇒ 国語では,学習場面だけでなく日常から言葉に対する興味,関心を喚起するように取り組み,漢字の習得,読書の習慣化等を図る。
⇒ 算数では,既習事項を生かしながら学習課題を考察し,多様な考え方ができるように,意見交流の場を大切に授業する。
 
 【岩原小学校】
○ 国語では,読解力・表現力ともに力が身に付いてきている。
○ 算数では,問題文を読み取る力,基礎的な学習内容が身に付いてきている。
△ 国語では,漢字やことわざの意味理解やそれを活用する力の育成が,課題である。
△ 算数では,「図形領域」の理解や「数学的な考え方」の育成が,課題である。
⇒ 国語や算数では,児童自らの成長が実感できるよう繰り返し反復練習の場を設けるとともに,学習する意義を児童へ問いながら,主体的に授業へ取り組もうとする姿勢を高める。
⇒ 算数では,各学年における「図形領域」の系統性を押さえ指導するとともに,立式場面で式の意味を考えたり,児童の言葉で説明する機会を設けたりしていく。
 
【向田小学校】
○ 国語では,問いに対して,自分の考えをまとめて,記述する力がついてきている。
○ 算数では,情報量の多い問題に対しても,必要な情報を整理しながら基本的な技能や知識を適用させて解決できている。
△ 国語では,同音異義語の意味にあった漢字を使い分けること,接続詞を使って分かりやすい文章を書くことに課題がある。
△ 算数では,計算の性質や式の意味についての理解,既習の内容を基に筋道を立てて論理的に説明する力に課題がある。
⇒ 国語では,同音異義語について国語辞典や漢字辞典で熟語の意味や漢字の意味を調べる習慣を日常的にさせる。
⇒ 算数では,順序が複雑な問題に対して,単純な計算問題ではなく,具体的な場面を想像して取り組ませる。また,学習支援ソフトを使った家庭学習も児童自らが取り組めるように指導していく。
 
【南足柄中学校】
○ 国語では,文章の展開に即して情報を整理するなどの読む力が身に付いている。
○ 数学では,証明の根拠として用いられる三角形の合同条件等の図形についての理解が深まっている。
○ 英語では,各領域ともバランスよく身に付いており,英語を聞いたり英文を読んだり話の概要や必要な情報を理解する力が高まっている。
△ 国語では,相手に分かりやすく伝える表現についての理解について課題がある
△ 数学では,記述式の問題で,数学的な見方・考え方を表現することに課題がある。
△ 英語では,接続詞や3人称単数現在時制で正答率が低い問題があった。
⇒ 国語では,文章を要約する活動を増やし,要旨をとらえてまとめる力をつけさせる。
⇒ 数学では,数学的な見方・考え方など思考力,判断力,表現力を高めるための指導法の充実を図り,評価問題を改善していく。
⇒ 英語では,まとまりのある英文を書く機会を設け,さらなる指導の充実を図る。
 
 【岡本中学校】
○ 国語では,自分の考えを書こうとする意欲や書く力が高まっている。
○ 数学では,数学的な見方・考え方や数学的な技能が、概ね身に付いている。
○ 英語では,まとまりのある英文を書くことに抵抗なく取り組めている。
△ 国語では,封筒の書き方を理解して書くことに課題が見られる。
△ 数学では,数と計算や図形で正答率が低い問題があった。
△ 英語では,聞き取ったことや読み取ったことを正確に表現する力に課題が見られる。
⇒ 国語では,基礎・基本の定着を図る際に、生活に即した実践的な技能も高めていく。
⇒ 数学では,知識を関連付けたり類似した問題や課題を繰り返し取り組んだりしながら,学びを深められるよう授業の工夫・改善を行う。
⇒ 英語では,自分の意見をまとめ,発表したり,それを振り返ったりする場面を意図的に取り入れる。
 
 【足柄台中学校】
○ 国語では,話の展開に即した語句や文章の使い方や,相手に分かりやすく伝える表現について理解する力が身に付いている。
○ 数学では,基本的な問題について無解答率が低く,取り組もうとする意欲が見られる。
○ 英語では,まとまりのある文章を読んで,話のあらすじを理解することができている。
△ 国語では,話し合いの方向を捉えて自分の考えをもつことや,情報を整理して内容を捉えることなどに課題が見られる。
△ 数学では,基礎的・基本的な知識や技能の定着に課題が見られる。
△ 英語では,「言語や文化についての知識・理解」において接続詞の適切な用い方で課題が見られる。
⇒ 国語では,文章を読む際にキーワードや接続詞に着目させ,その文章で伝えたいことを意識させる。
⇒ 数学では,授業で既習事項を確認できるような場も定期的に設け,一人ひとりの学習状況に合わせた指導をする。
⇒ 英語では,日常生活と関連付けながら生徒の学習への意欲・関心を高めるとともに,文章を書く際に接続詞等の基礎・基本の指導の充実を図る。

H31全国学力・学習状況調査 本市の結果

H31全国学力・学習状況調査 本市の結果(1.9MB)

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